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大
腸がんは増えている
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日本人では胃がんが多いのに比べ、大腸がんは欧米人に多いがんです。この原因を探る研究として有名なものに、ハワイやアメリカ本土へ移住した日本人を対象にした追跡調査研究があります。ハワイやアメリカ本土に移住した日本人では胃がんが減少し大腸がんが増加することから、がんの発生には人種的・遺伝的な要因より、食事など環境要因の影響が大きいことが明らかになりました。
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厚生労働省 「国民衛生の動向」 2001
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日本でも近年、男女とも大腸がん死亡数が増加しています。この原因として、日本人の食事の欧米化の影響が最も大きいと考えられています。
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大
腸がんの症状
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大腸がんは早期のうちは特に症状がありません。進行すると腫瘍からの出血や、腸管が細くなるための症状が出現します。
すなわち、便に血が混じる、付着する、下痢と便秘を繰り返す、トイレで便を出した後も便が残っている感じがする(残便感)、頻回に便意をもよおす、便が細くなる、お腹が張る、お腹が痛い(特に排便時)、お腹にしこりを触れる、吐き気がする、貧血、体重減少などです。
病状によっては、腸管が完全に閉塞し、便やガスが全く出なくなり、お腹がパンパンに張ってきます。これを腸閉塞といい、緊急手術が必要です。
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大
腸がんの予防法
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大腸がんの危険を増大させるものに、脂肪の摂りすぎ、牛豚など赤身の肉の食べ過ぎ(鉄分の摂りすぎはよくないといわれている)、アルコール摂取、喫煙などがあります。逆に大腸がんの危険を下げるものとして、野菜や果物、食物繊維の十分な摂取、毎日運動を続けることが指摘されています。
肉を控え鶏や魚中心の惣菜とし、野菜や果物、豆、海草、茸を十分摂取し、毎日体を動かす。アルコールを控え、タバコを吸わない。これらは、大腸がんの予防に役立つだけでなく、他のがんの予防や、心臓病、脳血管障害、糖尿病などの予防にも有効です。
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大
腸がん検診のすすめ
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大腸がんは、早期がんから進行がんへ進行します。早期がんはポリープ(腺腫)から発生するものと、正常の粘膜から発生するものがあるとされています。
早期がんで発見されると100%近く完治します。進行がんでも検診で発見されたものは、病巣を切除できれば高い率で治癒します。早期発見には大腸がん検診を毎年受診し、便潜血検査が陽性ならば、精密検査を受けることが重要です。
早期に発見されれば、内視鏡で比較的簡単に切除できるのも、大腸がんの特徴です。大腸がん検診を受けましょう。
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便
潜血検査とは?
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早期の大腸がんでは、自覚症状がないのが大部分です。しかし、がんの表面から眼に見えない微量の血液が便に混ざることから、これを検出することでがんを早期発見しようとするのが便潜血検査(べんせんけつけんさ)です。
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当センターで使用の便潜血検査キット
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昔の便潜血検査は、食事中の牛や豚肉に含まれる成分にも反応したため、信頼性の低い検査法でしたが、近年人間の血液中の成分(ヒトヘモグロビン)にのみ反応する検査方法が開発され、わが国では大腸がんの検診法として広く用いられています。
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現在では、40歳を越えると年一回は胃がん検診と同時に大腸がん検診を受けるのが常識といえましょう。
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大
腸の精密検査とは?
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便潜血検査が陽性と判定されたら精密検査が必要です。大腸の精密検査の方法には、レントゲンと内視鏡があります。
レントゲンは注腸X線検査ともいい、肛門から細い管を入れ、バリウム造影剤と空気を腸の中に送り込んで、腸の内部をX線で観察する方法です。
検査は10~15分で終わります。腸の中に空気を入れますので、検査中はお腹が張った感じがします。あまり苦しくなく比較的簡単に大腸の全体を検査することができますが、正常粘膜と病変部の凹凸の差をX線で見つける方法なので、平坦な(平べったい)病変(この中には早期大腸がんが含まれる)の診断能力は内視鏡に比べ劣ります。
内視鏡検査は肛門から長い大腸内視鏡を挿入し、腸の奥まで内視鏡を押し込みながら腸管内部を観察する方法です。
大腸は長い曲がりくねった管ですが、その中を奥まで内視鏡を進めるには、特殊な技術が必要です。時に腸の曲がり角を内視鏡が進む時、腸が引っ張られるため、痛みを感じることがあります。これは内視鏡が曲がり角を通過してしまえば消えます。検査時間は腸の長さや屈曲の状態により一定でなく、内視鏡が腸の一番奥である盲腸まで数分で入る方から、数十分かかる方まであります。
以前、大腸内視鏡は苦しい検査であるとのイメージがあったのですが、その後検査技術も進歩し、楽な検査で終わる方も増え、X線より内視鏡を希望される方が増えています。病変の最終診断には内視鏡を用いた組織検査が必要です。X線で病変が疑われる場合や、異常が指摘された方は、必ず内視鏡検査を受ける必要があります。
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同
日検査法とは?
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X線と内視鏡検査は各々特徴があります。この良いところを組み合わせて、比較的簡単で診断精度が高い大腸精密検査として考案されたのが同日検査法です。
これはまず、ポリープやがんなどがよくできる部位(好発部位といいます)で、しかも比較的楽に内視鏡で検査できる直腸、S状結腸をまず内視鏡で観察し、次にX線でS状結腸より奥(深部大腸といいます)を調べる方法です。一日で内視鏡とX線検査を両方行うので、同日法と呼ばれます。厚生労働省から示された、大腸がん検診のマニュアルで推奨されています。
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大
腸ポリープとは?
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ポリープとは、肉眼的に粘膜面に認められる限局性隆起の総称である、とされます。大腸は長い管です。
腸管壁の大部分は、内腔から外膜へ向かって、粘膜、粘膜下層、固有筋層、漿膜という4層構造をしています。粘膜は腸内容物と接触する部位で、消化物中の水分を吸収したり粘液を分泌する機能をもつ細胞から成り立っています。
この粘膜の細胞が増殖(突然増え始めキノコの様に盛り上がる)したものがポリープです。ポリープは大きさや形も様々ですが、病理学的検査(顕微鏡標本を作り、専門医が細胞の形や並び方などを観察し診断する方法)でいくつかのグループに分かれます。このポリープの種類と大きさに応じ、治療法はほぼ決まります。病理検査を行うために、内視鏡でポリープの一部を採取することを、生検(せいけん)といいます。
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生検の結果を病理学的に判定する基準として、グループ分類1~5が用いられます。
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グループ1
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正常粘膜、および異型(細胞や腺管の形態が正常から離れること)のみられない炎症性あるいは過形成性粘膜
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グループ2
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炎症性あるいは再生性変化、および軽度異型を示す過形成性ポリープ
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グループ3
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軽度~中等度異型を示す腺腫
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グループ4
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高度異型腺腫、良悪性境界病変、きわめて分化のよい高分化腺癌
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グループ5
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明らかに癌と診断しうる病変
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ポリープには次のようなものがあります。
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■ 若年性ポリープ
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若い人に多くみられます。通常良性のポリープです。
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■ 炎症性ポリープ
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炎症によって粘膜の一部が盛り上がったと考えられるものです。
一般に切除の必要性はありません。炎症の種類に応じた治療が必要です。
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■ 過形成ポリープ
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粘膜が盛り上がったもので、小さな良性のポリープです。一種の老化現象と説明されたりします。一般に治療の必要はありません。
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■ 腺腫性ポリープ
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通常大腸がん検診で発見されるのはこの腺腫性ポリープです(グループ3)。良性ポリープで、がんではありませんが、1cm以上のものは、ポリープの中にがんが潜んでいる可能性があったり、将来がん化する可能性があるので、切除が勧められています。切除は通常内視鏡で可能です。5mm以下のポリープは放置しても問題なく、特に治療の必要はありません。
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■ がんを疑うポリープ
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肉眼では良性ポリープ(腺腫性ポリープ)のように見えても、内視鏡でポリープの一部を取って病理学的に調べると、がんと診断される場合、またがんが疑われる場合(グループ4に相当)があります。このようなものは、がんの治療に準じて完全に切除することが必要です。治療は内視鏡で切除できる場合と、外科的切除が必要な場合があります。
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■ がんを持ったポリープ
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良性のポリープとして切除した後、ポリープの中を隈無く顕微鏡で調べると、ポリープの中の一部にがんが見つかる場合があります。このような場合、ポリープは最終的にはがんとして扱われます。がんの部分が完全に切除できていればそれ以上の治療は不要です。もし断端(切り口)にもがんがある場合は、ポリープのあった腸管を外科的に追加切除する必要があることもあります(ポリープを高周波で切り取る時に、腸管に残ったがんが焼けてしまい、完全に治っている可能性もあります)。
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■ ポリポーシス
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大腸にポリープが多発することがあり、ポリポーシスといわれます。家族性にみられるものは、遺伝子の変異により親から子へ遺伝する病気であることが解っています。家族性ポリポーシスのポリープはがん化することが多く、ポリポーシスと診断されたら、専門医で治療についての十分なアドバイスを受けることが必要です。
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検診では早期がんが多く発見されます
大阪がん予防検診センターの平成13年度の大腸がん検診の成績によれば、大腸がんが発見されたのは76人で、そのうち早期がんが50人(65.8%)を占めました。検診で早期がんを沢山発見できたことを示す成績です。
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大
腸がんの好発部位
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大腸は、肛門の直ぐ奥の比較的真っ直ぐな直腸と、それに続く長く曲がりくねった結腸に分けられ、結腸はさらに直腸に近い部分から奥に向かって、S状結腸、下行結腸、横行結腸、上行結腸、盲腸に分かれます。盲腸には虫垂が付着します。このうちポリープやがんの多いのは直腸とS状結腸で、全体の70~75%を占めます。しかし、それ以外の部位にもがんは見られるため、精密検査では大腸の全部を調べる必要があります。
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大
腸がんの肉眼型とは?
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大腸がんは形態を肉眼で判定し、0型、1型、2型、3型、4型、5型に分類されます。
0型は早期がんに相当するもので、盛り上がったⅠ型(隆起型)、凹凸の少ないⅡ型(表面型)、窪んだⅢ型(陥凹型)に分類します。Ⅱ型はさらに、わずかに盛り上がったⅡa(表面隆起型)、真っ平らなⅡb(表面平坦型)、わずかにへこんだⅡc(表面陥凹型)にわかれます。Ⅰ型は茎を持ったⅠp型(有茎型)、茎のないⅠs型(広基型)、その中間のⅠps(亜有茎型)に分かれます。病変に凹凸のあるものでは、Ⅱa+Ⅱcなどと、これらの記号を組み合わせて表現します。
1~5型は進行がんです。1型は大きく隆起したものです(腫瘤型)。2型は隆起の中に大きな潰瘍を形成したものです(限局潰瘍型)。潰瘍は火山の噴火口に似た形態を示すことからクレーターとも呼ばれます。3型は潰瘍を形成し、潰瘍の周囲のがんの広がり(火山のすそ野に相当する部分)と、正常粘膜との境界が肉眼では不明瞭なものです(浸潤潰瘍型)。4型は、はっきりとした潰瘍を作らず、がんが正常粘膜の中に染み込むように広く広がったものです(び漫浸潤型)。5型はそのいずれにも属さないとされたものです(特殊型)。
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1型(腫瘤型)
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2型(限局潰瘍型)
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3型(浸潤潰瘍型)
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4型(び漫浸潤型)
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■ 大腸がんの肉眼分類
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0型 表在型
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Ⅰ 隆起型
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Ⅰp 有茎型
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Ⅰps 亜有茎型
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Ⅰs 広基型
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Ⅱa 表面隆起型
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Ⅱb 表面平坦型
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Ⅱc 表面陥凹型
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Ⅲ 陥凹型
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大
腸がんの治療とは?
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大腸がんの治療法には、内視鏡をもちいた方法と、外科的切除方法があります。
内視鏡治療は胃の治療法で示したのとほぼ同様の方法で、ポリープや粘膜内に留まるがんを切除するものです。外科的治療法も、従来の開腹手術に加え、病変によっては、腹腔鏡的治療といって、お腹に穴をあけ、テレビでお腹の中を映しながら、特殊な器具を遠隔操作し手術する方法も最近開発されています。
また直腸がんは肛門に近いほど手術が難しく、術後の後遺症も多いのですが、専門病院では手術手技が進歩し、以前は人工肛門になったようなものでも、ならずにすむようになっています。直腸がん特に肛門に近いがんは、できるだけ専門病院で手術をうけるほうがいいでしょう。
また、人工肛門が必要とされた方でも、最近の人工肛門の管理技術は進歩しており、慣れれば、ほぼ従来通りの日常生活を送れます。
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大
腸がんの治療成績
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病期別5年生存率
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大腸がん研究会の全国登録調査報告 1985
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stage分類は時代により改訂されます。
このstageⅢは下記のstageⅢaに、stageⅣはstageⅢbに、stageⅤはstageⅣにほぼ相当すると考えればいいでしょう。
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大
腸がんの病期分類
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大腸がんの病期分類には、日本の大腸がん研究会のもの、国際的に用いられるTNM(ティーエヌエム)分類、古くからのDukes(デュークス)分類などがあります。
以下に日本でよく用いられる大腸がん研究会の分類を紹介します。これは、がんの進行に伴い観察される6項目毎に該当するstageを求め、その最も高いものをもって癌のstageとするものです。
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stage
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0
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Ⅰ
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Ⅱ
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Ⅲa
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Ⅲb
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Ⅳ
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壁進達度
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M
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SM, MP
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SS, SE,
A1, A2
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Si, Ai
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壁深達度に関係なく
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壁深達度に関係なく
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リンパ節転移
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N(-)
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N(-)
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N(-)
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N1(+)
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N2(+), N3(+)
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N4(+)
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腹膜転移
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P0
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P0
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P0
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P0
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P0
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P1i以上
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肝転移
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H0
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H0
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H0
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H0
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H0
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H1以上
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遠隔転移
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M(-)
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M(-)
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M(-)
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M(-)
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M(-)
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M(+)
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■ 壁深達度
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大腸壁の大部分は、内腔から外へ向かって、粘膜、粘膜下層、固有筋層、漿膜という4層構造をしています。がんが発育し周囲に広がること、または隣の臓器の中に入り込むことを浸潤(しんじゅん)といいます。
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M
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がんが粘膜内に留まるもの
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SM
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粘膜下層まで広がったもの
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MP
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固有筋層にとどまるがん
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SS
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固有筋層を越えるが漿膜面に出ていないもの
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SE
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がんが漿膜表面に露出したもの
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Si
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がんが直接他臓器に浸潤したもの
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漿膜は大腸の管を外側から包む膜のようなものです。直腸の一部など、大腸には漿膜がない部分があります、この部のがんの広がりはSS~Siの代わりにA1~Aiで表します。
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A1
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がんが固有筋層を越えるが、さらに深くは浸潤していない
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A2
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がんが筋層を越えさらに深く浸潤しているが、
他臓器に浸潤していない
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Ai
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がんが直接他臓器に浸潤している
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■ リンパ節転移
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大腸のリンパ節は、がんに近いものから遠いものへ、1群から4群まで分類されています。
がんの部位によりどのリンパ節まで郭清(かくせい、手術でとる必要のあるリンパ節をもれなく探して、切除すること)すべきか詳細な規約が決められています。
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N(-)
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リンパ節に転移を認めない
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N1(+)
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第1群リンパ節に転移を認める
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N2(+)
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第2群リンパ節に転移を認める
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N3(+)
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第3群リンパ節に転移を認める
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N4(+)
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第4群リンパ節に転移を認める
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■ 腹膜転移
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大腸の一部は腹腔というお腹の中のスペースの中に入っています。この部分の大腸には腹膜という膜がくっついて周囲と固定されています。この膜の中を血管や神経が通ります。
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P0
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腹膜播種(はしゅ:種を蒔いたあとの様に、がん
が点々と広がること)性転移を認めない
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P1
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近接腹膜にのみ播種性転移を認める
(切除可能なもの)
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P2
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遠隔腹膜に少数の転移を認める
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P3
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遠隔腹膜に多数の転移を認める
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■ 肝転移
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肝臓への転移の判定
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H0
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肝臓への転移のないもの
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H1
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肝臓への転移を認めるもの
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■ 遠隔転移
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肝転移以外の遠隔他臓器転移の判定
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M(-)
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遠隔他臓器転移が認められないもの
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M(+)
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遠隔他臓器転移が認められるもの
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